潮 博恵(Ushio, Hiroe)

潮博恵

音楽と社会のつながりをテーマに執筆活動しています。

お茶の水女子大学文教育学部卒業。
法政大学MBA(企業家養成コース一期生)。
大学では音楽学(徳丸吉彦先生の民族音楽学のゼミ)を専攻。卒論では、マレーシアが近代化の過程で固有の音楽と西洋音楽を音楽教育でどう扱ったかをテーマに、マレー系、インド系、中国系の現場でフィールドワークを行う(その後経済のグローバル化が進展したことで、このテーマに関しては現在も大きな興味を持っている)。

大学卒業後はさくら銀行(現三井住友銀行)にて、10年間総合職として主に法人営業に携わったのち、行政書士として中小企業の英文契約サポートに携わる。

職業生活と並行して、20年以上にわたり国内にとどまらず、海外のオペラ、オーケストラ、音楽祭に出かけては、音楽を楽しむだけではなく、芸術活動を支える仕組みや聴衆のウォッチングを続ける。

2006年偶然出会ったマイケル・ティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団の音楽と活動に大きな感銘を受け、彼らを紹介するウェブサイト【続・徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団(http://www.sfs.ushiog.com/)を始めたのがきっかけで、音楽についての執筆活動を開始。

2012年10月彼らに関する探究の成果をまとめた『オーケストラは未来をつくる――マイケル・ティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団の挑戦』(アルテスパブリッシング)を刊行。

2013年春より、サンフランシスコ交響楽団に続くオーケストラ探究の第二弾として、“オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)”に取り組む。

2014年9月、OEKの設立から四半世紀の活動を総括するとともに未来を展望し、地域におけるオーケストラのあり方を考察する『古都のオーケストラ、世界へ!――「オーケストラ・アンサンブル金沢」がひらく地方文化の未来』(アルテスパブリッシング)を刊行。

2015年は井上道義と野田秀樹がタッグを組み、全国9つの公共ホールと6つのオーケストラが参加した共同制作プロジェクト『フィガロの結婚~庭師は見た!~』にプログラムノート執筆をはじめ、ペンの力で参加。また、OEKへの取材以来、2014年に金沢と高岡が組んで創作した文豪・泉鏡花原作、黛まどか台本、千住明作曲のオペラ『滝の白糸』が、レパートリー作品として定着し、地域の宝になることを目指し応援を続けている。

2016年、アジアのオーケストラへの探求を開始。第一弾として中国のオーケストラの目覚ましい発展と中国作品への取り組みを取材し、NHK交響楽団の機関誌『Philharmony』2017年2月号に寄稿。

2017年、新たに始まった いしかわ・金沢「風と緑の楽都音楽祭2017」へ参画。フェスティヴァルアドバイザーとして公式ガイドブックの制作、各メディアへの寄稿、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会のナビゲーターなどを担う。

2014年9月~2015年4月まで、世界2.5周の地球探検プロジェクトを行い、帰国後、夫とともに合同会社うしお事務所を設立、2015年秋から企業の支援や地域づくりの分野でも新たなチャレンジに取り組んでいる。

石川県野々市市出身、金沢泉丘高校卒業。